自動車ローンと住宅ローンは併用可能?審査に通りやすくするポイントを解説

公開日: 2022.12.9 更新日: 2022.12.27

車を購入したい!
家も購入したい!
しかし自動車ローンと住宅ローンを併用できるかよくわからないと思う人も多いのではないでしょうか。またローンを組むとなると審査に通るか、また月々の返済も気になるところです。本記事では、自動車ローンと住宅ローンを利用する際に知っておくべき情報や、審査を通りやすくするポイント、注意点ついてご紹介します。

自動車ローンと住宅ローンの併用は可能


住宅ローンを組んで家を購入したいけど、自動車ローンを組んで車も欲しいと思うことがあります。とくに結婚して子どもが生まれた時に、家と車の両方を欲しいと思う人も多いでしょう。

家と車の両方が欲しいと思った時に、自動車ローンと住宅ローンを併用して組むことがあります。ただし、自動車ローンを先に組んだことで住宅ローンの借入額が少なくなったり、住宅ローンを先に組んだことで自動車ローンが組めなかったりすることがあるため注意が必要です。

ローンの併用は可能ではあるけれども、借入額によっては併用できないこともあるため覚えておきましょう。

ローンは返済比率と年収で上限が決まる

金融機関は、借入する債務者に対して一定金額以上のローンが組めないように「返済比率」で上限を定めています。返済比率は下記の計算式で算出します。

返済比率=ローンの年間返済額÷年収

返済比率の基準は金融機関によって異なるものの、20%から35%が目安とされています。とくにフラット35は、400万円未満が30%以下、400万円以上を35%以下となります。

例えば年収500万円の場合、返済比率35%でローン年間返済額を計算すると下記のようになります。

35%(返済比率)×500万円=175万円

ローンの年間返済額175万円の範囲内であれば、自動車ローンと住宅ローンの併用は可能です。ただし、ローン審査において現在の借入状況や返済状況など、さまざまな点で見られるため、審査基準の1つとして考えるようにしましょう。

自動車ローンを先に組むと住宅ローンの借入可能額が変わる

自動車ローンを利用する場合やしない場合で住宅ローンの借入可能額にどのくらい影響があるのかを計算してみます。なお年収は500万円として、ローン年間返済額は175万円を上限としています。

住宅ローンの条件 自動車ローンの条件
返済期間 35年 5年
金利 年1.6% 年3.2%
返済方法 元利均等返済
ボーナス返済なし
元利均等返済
ボーナス返済なし

自動車ローンと住宅ローンの借入可能額と毎月の返済額を計算すると下記のとおりです。

住宅ローンのみの借入可能額

住宅ローン 自動車ローン
借入可能額 4,687万円 0円
毎月返済額 14万6,000円 0円

自動車ローン200万円借りていた場合の住宅ローン借入可能額

住宅ローン 自動車ローン
借入可能額 3,530万円 200万円
毎月返済額 11万円 3万6,000円

自動車ローン350万円借りていた場合の住宅ローン借入可能額

住宅ローン 自動車ローン
借入可能額 2,662万円 350万円
毎月返済額 8万3,000円 6万3,000円

以上のように住宅ローンを返済比率ぎりぎりまで借入れすれば、自動車ローンの利用ができなくなります。逆に350万円の車を自動車ローンで組んでしまうと、住宅ローンでの借入可能額が約2,6000万円となり、年収500万円の借入可能額から約2,000万円も下がってしまいます。

なお金利が変わればその分借入可能額も変動します。金利が低ければ借入可能額が増え、高ければ借入可能額は減ってしまうため、ローンを検討する際に金融機関で確認するようにしましょう。

ローンをまとめることはできない

ローンには「おまとめローン」といって、複数のローンをまとめて1本に借り換えができます。しかし自動車ローンと住宅ローンは、それぞれ目的に応じて金融機関が貸付けています。目的が異なるローンとなるため、まとめることはできません。

なお住宅ローンに自動車購入分を上乗せしてローンを組んでしまうと、契約違反となり最悪一括返済を要求される可能性もあるため注意が必要です。

ローン審査を通過しやすくするポイント


自動車ローンや住宅ローンは厳しく審査されるため、審査が通るか不安に思う人も多いです。ローン審査を通りやすくする方法があるため、どんな方法があるのか見ていきましょう。

他のローンを完済しておく

これから自動車ローンと住宅ローンを検討する場合、他のローンがあれば、先に完済できるようにしておくと良いです。もし全額の返済が難しければ、繰上げ返済で残債を減らす方法もあります。また複数のローンを組んでいる場合は「おまとめローン」でローンを圧縮しておけば、複数のローンを組んでいるという理由で審査に落ちる可能性が少なくなるでしょう。
現在のローンをどれだけ小さくできるかによって、審査が通る確率も上がるため検討すると良いです。

十分な収入がある

十分な収入がなければローンを組むのが難しくなります。審査する際に現在の収入や資産状況を証明するものを提出しなければなりません。
役員や会社員であれば給与明細や年末調整、自営業やフリーランスの場合は確定申告書を提出します。毎月のローン返済額が負担なく支払える環境を提示できれば審査が通る可能性も広がるでしょう。

収入を安定させる

審査において、会社の勤続年数が重要なポイントとなり、短期間で複数回転職していれば、収入が安定しないとして審査に落ちることがあります。なおパートやアルバイトは、審査に落ちる可能性が高いため、就職直後でローンを組む場合、1年から2年程勤続してから申込むと良いでしょう。

頭金を多めに準備する

自動車ローンや住宅ローンを組む際に、頭金の準備金額によって審査も変わります。もし購入金額の一部を頭金として負担できれば、借入金額は下がるため、支払金額も低くなります。また審査も通る可能性が高まるため、家や車を購入する際に頭金準備として貯金しておくと良いでしょう。

保証人をたてる

自動車ローンや住宅ローンで保証人をたてることは、必須となっていません。しかし実際にローン契約する際に保証人をたてる場合もあります。もし審査に落ちる不安がある場合は保証人をたてておくと良いでしょう。
収入状況や他に組んでいるローンがある場合、金融機関から保証人をたてることを求められる場合もあります。保証人をたてる場合、申込者と同様の審査も必要となるため、信用度の高い知り合いに相談するようにしましょう。

自動車ローンと住宅ローンを組む際の注意点


自動車ローンと住宅ローンを併用する際の注意点として、家計への負担が大きくなることが挙げられます。年収500万円であれば、年間返済額は175万円で、月の返済額にすると約14万6,000円です。

借入れが可能ではあるものの家計に占める割合としては、35%のローン返済額は高いといえます。また子育て世帯であれば、子どもの教育費もかかってくるため、借りられるからという理由で、返済比率ぎりぎりまで借りてしまうと家計を圧迫する可能性があります。

家計の収支状況を見て、自動車ローンと住宅ローンの両方を組んだとしても無理のない範囲の返済計画を立てるようにしておきましょう。とくに子どもが高校や大学に進学する際に大きな費用がかかるため、将来にわたって返済できる計画になっているかシミュレーションや想定を重ねて、適切な金額でローンを組むことが大切です。

自動車ローンに頼らずに車を利用するという方法も


ローンは住宅ローンに絞って自動車ローンを活用しないという手段があります。その場合の方法を紹介します。

中古車を購入する

中古車は車の状態や走行距離、年式などによって価格に幅があり、とくに走行距離が長く、年式が古ければ、車の価値も下がります。その分、価格は安くなっているため自動車ローンで新車を購入するよりも費用はかからないでしょう。

ただし年式が古い車の場合、メーカーの保証期間が過ぎていることや、故障リスクもあるため、メンテナンス費用が高くなる可能性や長い期間の利用が難しいといったリスクがあります。

カーリースを上手に利用する

カーリースは毎月のリース料金を支払うことで車に乗れるサービスとなるため、契約時には審査があり、カーリースの種類によっては、住宅ローンの審査の際に金融機関に借金と判定される場合もあります。しかし中古車カーリースや短期カーリースなど、契約の内容によっては毎月の支払い金額や支払い総額を抑えることができるため、返済負担の少ない方法で利用すると、審査が不安な方でも併用できる可能性があります。ご自身の収入と借入可能額を考慮して、上手に利用するとよいでしょう。

自社審査のニチゴカーリース

ニチゴカーリースでは独自の審査基準により貸出を判断しているため、お客様の状況により柔軟に対応しております。住宅ローンを組んでいるという方でも一度ご相談ください。

ニチゴカーリースは最低月額16,500円から、税金や車検費用込みの金額となるため比較的安く利用が可能です。また1ヶ月単位の契約ができるため使いたい時に契約し、使わない時は契約しないなど生活状況に合わせた活用もできます。

カーリース会社も審査があるため、ローンの借入状況によっては審査が通らないこともありますが、車を使用するにはリースという選択肢もあるということを視野にいれていただき、自分に合ったライフプランを立ててみてください。

※本記事は2022年12月9日時点の情報で掲載しています。また記載内容については一般的な情報に基づいて作成しており、当社がその内容を保証するものではありません。

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