公開日: 2022.12.12 更新日: 2022.12.12
家族の高齢化や障がい者の支援といった面から福祉車両を利用する人が増加しています。福祉車両があれば、買い物やレジャー、送迎などの際、Door to door の移動を可能としてくれます。福祉車両ならば、助成や免税、補助金などを受けられますが、その方法や対象についてはケースバイケースで異なってきます。
この記事では、福祉車両を利用する際にあらかじめ知っておきたいメリット・デメリットについて解説していきます。
福祉車両における助成とは?
車が福祉車両であれば、さまざまな助成を受けることが可能で、項目は下記の通りです。
・消費税
・自動車税環境性能割・種別割
・市町村の補助金
・社会福祉協議会の低金利融資
・高速道路通行料
これらの助成を受ければ、維持費を抑えることができますが、それぞれ申請のタイミングや方法が違います。
消費税
現在では、毎日のようになにかに対して支払う消費税ですが、福祉車両については原則非課税です。しかし、消費税が非課税となる福祉車両には一定の基準があります。
非課税対象となるのは、スロープタイプやリフトタイプ、回転昇降機シート付きのものや、車いすの吊り上げや収納ができる装置の付いた車両です。
購入前に、検討している福祉車両が非課税対象になるのか購入先や国税庁のホームページから確認しておきましょう。
自動車税環境性能割・種別割
環境性能割・種別割とは、車を購入する際に課税される税金のことです。税率は、燃費基準値達成度などに応じて違います。この税金は、都道府県へ納税しますが、障がい者の社会活動への参加を支援する目的として購入する福祉車両が免税、または減免対象となるのか精査して決定します。
市町村の補助金
市町村には、福祉車両の購入や福祉車両へ改造する際の費用を補助してくれる制度があります。しかし、各市町村で福祉車両の基準だけでなく、障がい者手帳の有無や等級に加えて、所得まで細かな基準が設けられているため、該当するか否かは市町村へ問い合わせましょう。
社会福祉協議会の低金利融資
社会福祉協議会では、福祉車両が必要となったとき、低金利で融資を受けられます。この制度を受ければ、連帯保証人の有無により無利息での融資や低金利での融資が可能です。
高速道路通行料
有料道路は、障がい者自ら運転する場合、あるいは重度の障がい者もしくは重度の知的障がい者の方が同乗し、障がい者ご本人以外の人が運転する場合に、事前に登録した自動車1台に対して、割引率50%以下の障害者割引が受けられます。
事前に市町村での手続きが必要となるため必ずを済ませておきましょう。
福祉車両にかかる維持費とは?
福祉車両は、さまざまな助成を受けられますが、維持費は一般的な車両と同様にかかってきます。
それでは、福祉車両の維持費を見ていきましょう。
車検費用
車検には、基本点検料に加えて、法定費用や別途部品交換費用がかかります。一般的な車は、新車登録から3年後に初回車検となりますが、福祉車両は新車で購入しても初回車検が2年後となります。
また、自動車税の免税はあっても、重量税にはありません。自賠責保険への加入も義務付けられているため、法定費用は一般的な車と同じように支払う必要があります。
燃料代
車を走行させるために欠かせない維持費が燃料代です。福利車両は同車種でもリフトやスロープなどが装備されている分だけ重量が重くなります。重量が重いと燃費が悪くなるため、同車種と比較し、燃料代が嵩む可能性があります。
メンテナンス費用
福祉車両であるか否かに関係なく、車の消耗品は定期的に交換しなければ、故障の原因となってしまいます。走行距離や使用期間に応じて必ず交換費用が発生してしまうものの代表例を挙げていきます。
エンジンオイル
一般的な福祉車両であれば、エンジンオイルは走行5,000km程度で交換します。2回に1回はオイルエレメントも同時に交換が必須です。
バッテリー
バッテリーは、以前のものに比べると長持ちするようになりました。しかし、車の使い方やバッテリーの容量によっては3〜5年に1度の交換が必要です。
ワイパーゴム
ワイパーはゴムでできています。そのため使用頻度や気温などで劣化していくのです。車検と同時に交換する人が多いですが、なかには年1回交換することもあります。
タイヤ
タイヤも他の部品同様、走行距離や走行する路面の良し悪しなどで交換時期は違います。タイヤの摩耗が激しければ走行に危険を及ぼす可能性があります。車検時に交換をすることが多いですが、さらに費用がかかるため定期的なチェックと早めの交換が必要です。
他にも、福利車両にはリフトやスロープ、回転昇降シートなど特殊な装備が施されているため、これらの調子が悪くなれば修理代が必要です。
購入費用を抑えたいのであればカーリースがおすすめ
車の購入時にはまとまったお金が必要です。福祉車両には、自動車税の減免や無利息、低金利の融資などさまざまな助成がありますが、車両価格は仕様や装備品により金額が上昇するため、総支払額は大きな負担となります。
そのため、購入後に福祉車両に不便さを感じても投資した費用や手続きを考えると簡単に乗り換えを検討することは容易ではありません。
使用する期間が車の寿命と同じくらい長期間に渡る場合は、購入を検討するのもよいかと思いますが、使用期間がそれほど長くない場合はカーリースがオススメです。
カーリースとは?
カーリースは、契約者がリース会社に月々定額のリース料を支払い、マイカー感覚で乗ることができる車の乗り方です。カーリースといえば企業が利用するものという印象を受けますが、最近では個人でも利用する人が増加しています。
最近では福祉車両を取り扱う会社も多く、リース料も非課税となり、法定費用もリース会社が負担するため、維持費を抑えることが可能です。
ニチゴカーリースでは、福祉車両を常備しているため、急に福祉車両が必要となっても新車のように長期間待つことはありません。また、1ヶ月単位での契約が可能で、解約希望日から30日前までのご連絡で中途解約金はなし、必要な期間だけ使えます。さらに、自社工場にて熟練の整備士が車のメンテナンスを担当するため、安心してご利用いただけます。
福祉車両は、一般的な車と比較してさまざまな助成が受けられます。しかし、購入後の維持費には大きな違いはありません。
福祉車両の購入を検討している人は、よりフレキシブルな利用方法として、カーリースという選択肢も視野に入れておきましょう。
※本記事は2022年12月12日時点の情報で掲載しています。また記載内容については一般的な情報に基づいて作成しており、当社がその内容を保証するものではありません。