公開日: 2022.11.14 更新日: 2022.11.14
車のサブスクリプションは、月々一定額の支払いで車を借りられるカーリースサービスです。なかでも主に中古車を取り扱う短期サブスクとされるものは、比較的納車が早いうえ費用が安く、数ヵ月の短期から利用できるためより手軽に車が使える利点があります。
ただし同じ短期サブスクでも、各業者で細かな違いがあるため、今人気の短期サブスク3社の特徴や利用条件を比較してみました。
- 今話題のカーリースはメーカー直系の短期サブスク
- 中身はまったく違う! 短期サブスクリプション3社を徹底比較
- SUZUKI定額マイカー
- KINTO ONE中古車
- HONDAマンスリーオーナー
- サブスクじゃないニチゴカーリースと比較したら?
<目 次>
カーリースは一度解約しなくては乗り換えできない
今注目を集めているのは自動車メーカー直系の短期サブスクです。該当するメーカーの車しか借りられませんが、サブスクならではの使い勝手の良さに加え、高年式で状態のよい中古車を揃えられる点がメーカー直系短期サブスクの強みです。
ただし、メーカー直系サブスク同士でも料金や契約期間、利用する際のルールは各社でまったく異なります。現在注目を集めるメーカー直系短期サブスク3社の特徴や費用などを解説します。
中身はまったく違う! 短期サブスクリプション3社を徹底比較
数あるメーカー直系の短期サブスクリプションのなかから、スズキの「SUZUKI定額マイカー」、トヨタの「KINTO ONE中古車」、ホンダの「HONDAマンスリーオーナー」の3つをピックアップし、それぞれを比較解説していきます。
SUZUKI定額マイカー | KINTO ONE中古車 | HONDAマンスリーオーナー | |
1ヵ月あたりの最低価格 | 2万9,000円〜 | 車種やグレードによる(3万4,000円程度〜) | 2万9,800円〜 |
契約期間 | 6ヵ月のみ | 2年のみ | 1〜11ヵ月 |
その他の料金 | なし | 申込金(6ヵ月ぶん) | なし |
支払い方法 | クレジット払いのみ | クレジット払いのみ | クレジット払いのみ |
契約場所 | WEBのみ | WEBのみ | WEBのみ |
審査の有無 | あり | あり | なし |
走行距離制限 (ひと月あたりの目安) |
1,000km 超過1kmあたり10円 |
1,500km 超過1kmあたり11円 |
1,000km 超過1kmあたり6円 |
途中解約金 | あり | なし | なし |
利用制限 | 個人利用のみ | 個人・法人利用可 | 個人利用のみ |
乗り出しまでの期間 | 1ヵ月 | 1ヵ月 | 1ヵ月 |
それぞれ共通しているのはWEBでしか契約できず、実店舗に車両を受け取りに行かなければならない点です。納車準備期間として1ヵ月ほどかかる点や、支払いはクレジットカード払いのみの点も共通です。利用方法はほぼ同じではあるものの、契約期間や費用などの細部はそれぞれの業者で大きく異なります。
SUZUKI定額マイカー
スズキが埼玉エリアと大阪エリアで展開する短期サブスクリプションサービスが「SUZUKI定額マイカー」です。契約者の住所および自動車保管場所と取扱店舗が同じ都道府県内であることが利用条件として定められているため、利用は埼玉県と大阪府在住の方に限られます。(2022年11月dd日現在)今回紹介する3社のなかで最低費用がもっとも安い月額29,000円から車を借りられる点と、利用期間が6ヵ月間と決められている点が大きな特徴です。
ラインナップは小型車のみ
「SUZUKI定額マイカー」では、取扱車種が軽自動車およびコンパクトカーのみとなっております。また、前述したとおり利用期間が6ヵ月以外に選べないため、6ヶ月未満で車を返却する際は、残りの契約期間に応じた中途解約金を支払う必要があります。また個人利用のみに限定されており法人は契約できません。
契約期間の6ヵ月間で6,000km以内の走行距離制限が設けられているため、ひと月あたりの走行距離制限目安は1,000kmです。超過した場合は1kmにつき10円の費用が追加発生します。
ペットの乗車は禁止されていませんが、汚れや臭いが染み付いた場合には返却時に原状回復費用が発生する場合があります。小型車を6ヵ月間使うことが決まっている場合におすすめなのが「SUZUKI定額マイカー」です。
KINTO ONE中古車
幅広い車種をラインナップするトヨタおよびレクサスの中古車を月々定額で借りられるサービスが「KINTO ONE中古車」。ひと月あたりの走行距離制限は1,500kmと他社に比べて長めである点も大きな特徴です。
契約期間は2年と定められていますが、途中解約が認められているため、急に車を返却しなくてはならない状態になっても違約金は発生しません。
また、3社のなかでは唯一法人契約ができます。ただし、利用可能地域は現時点で東京都のみです。(2022年11月14日現在)
月額費用6ヵ月分の申込金が必要
他の2社に比べて走行距離制限が長いものの、超過した場合は1kmあたり11円ともっとも高額。レクサス車の場合は走行超過金は1kmあたり22円です。ペットの乗車は固く禁止されており、返却時の車両の状態によっては原状回復費用が必要になる点は他社と同じです。
途中解約しても違約金がかからない点は大きな特徴ですが、契約時に月額の6ヵ月ぶんに相当する「申込金」を支払う必要があります。そのため、乗り換えで再契約すると再度申込金の支払いが必要になってしまうため、一度借りたら2年以下の期間でなるべく長く乗るほうがお得になるといえそうです。
HONDAマンスリーオーナー
審査不要かつ最短1ヵ月から利用可能で、1ヵ月単位の更新であるため中途解約金がない点が「HONDAマンスリーオーナー」のもっとも大きな特徴です。契約継続期間は最大11ヵ月となっていますが、各車両毎に11ヶ月未満の返却期限が設定されている場合もあるため、設定された返却期限までには車を返却する必要があります。
「HONDAマンスリーオーナー」は月額費用も比較的安く申込金もないため、車を返却したあとも、必要であれば気軽に再度申し込みして車を借りられます。
申込み方法は他の2社と同じくWEBのみですが、全47都道府県にエリア展開しているため全国で利用可能です。ただし車の返却、点検は車を受けとった店舗のみでしか行なえない決まりになっています。
サブスクのなかではもっとも利用しやすい
「HONDAマンスリーオーナー」の1ヵ月あたりの走行距離制限は1,000kmです。もちろん契約期間に応じた走行距離を超えると追加料金が発生しますが、1kmあたり6円と3社のなかでもっとも安価になっています。
ペットの乗車は禁止されていないものの、原状回復費用を請求される点は他社と同じです。それ以外の注意点はなく、今回紹介した3社のなかではもっとも柔軟に使えるサブスクといえるでしょう。正確な予定が定まらない場合に利用しやすいのが「HONDAマンスリーオーナー」です。
サブスクじゃないニチゴカーリースと比較したら?
自動車メーカー直系のサブスクは、比較的年式の新しい良質な中古車に乗れるため満足感が高く、月々一定額で利用できるため家計のやりくりも簡単です。ただし、そのぶん費用は総じて高めになっております。
ニチゴカーリースは1~3カ月は初期費用が含まれたお得なパック料金、4カ月目以降は1カ月ごとの自動更新で短期利用も長期利用もしやすい、お客様目線を意識したサービスを提供しています。
また、車種に応じて設定している1〜3ヵ月の最短契約期間さえ経過したうえで、事前にご連絡をいただければ違約金も発生しません。最短3営業日で納車可能なうえ、別途費用が発生するものの指定の場所への納車にも対応しており、柔軟性と利用のしやすさがニチゴカーリースの特徴です。
ニチゴカーリースではメーカー直系サブスクほど新しい車の在庫はありませんが、軽自動車からミニバン、福祉車両まで幅広い用途に対応できるバリエーションを取り揃えています。「機能だけを果たせば車は選ばない」「安く車を使いたい」といった要望の方にとって最適なサービスをご提供できます。
サブスクリプションも一般的なカーリースも車を借りる際は計画が肝心です。予定が変わる場合に備えて、より柔軟性の高いサービスを選んでおけばいざというときにも安心です。
執筆者プロフィール
伊藤友春
2016年より自動車専門ライターとして活動開始。自動車保険・法律・モータースポーツなど、自動車に関わる幅広い記事やコラムを執筆。
※本記事は2022年11月14日時点の情報で掲載しています。また記載内容については一般的な情報に基づいて作成しており、当社がその内容を保証するものではありません。