車の種類がわからない方へ!ボディタイプについて解説します

公開日: 2022.12.19 更新日: 2022.12.19

車は形状によって機能や用途が異なります。この形状を「ボディタイプ」といい、車選びの重要なカギとなります。ですが、なかにはミニバンとワンボックスカーのように、何がどう違うのかわからないような車も。それぞれの特徴を理解し、用途に応じた適切なボディタイプの車を選ぶことで、より車を活用できるようになります。

覚えておきたい車のボディタイプ8種類

日常的によく用いられる車のボディタイプは大きく8種類に分けられます。まずはそれぞれの特徴を解説していきます。

セダン


「セダン」は、エンジンルームと客室と荷室が3つに分かれた3ボックス形状で、低めの天井とドアが4枚あることが特徴です。快適性能と運動性能、安全性能のバランスに優れ、高速移動や長距離移動にも適しているためVIPの移動にもセダンがよく用いられます。
ただし、絶対的な客室の広さは他のボディタイプに劣り、快適性を引き上げるために室内空間を広げた大型のセダンは「サルーン」とも呼ばれることもあります。セダンの代表は、トヨタ プリウス・トヨタ クラウン・日産 スカイライン・スバル レガシィB4などです。

ステーションワゴン


セダンのボディ後方を延長して、客室と荷室を一体構造としたものが「ステーションワゴン」です。そのため基礎となるセダンよりも全長は長くなる傾向にあります。
ステーションワゴンは、セダンの走行バランスの良さを保ったまま積載能力を改善した車で、車体後部のほぼ全体が開くことで大きな荷物を積むのに適したハッチバックドアを採用している点も特徴です。その代わり、静粛性ではセダンにやや劣ります。
メーカーや国によっては、ワゴン・ツーリング・ブレーク・エステート・ヴァリアントなどとも呼ばれます。ステーションワゴンの代表は、トヨタ カローラフィールダー・スバル レガシィツーリングワゴン・マツダ 6ワゴン(アテンザワゴン)などが挙げられます。

クーペ


「クーペ」とは、おもに2人乗りの2ドア車です。空気抵抗を抑えるために天井が低くなだらかで、短めの全長とすることで運動性能が高められています。いわゆるスポーツカーといえばわかりやすいでしょう。
後席が備わる車もありますが、独特な屋根形状と短い全長により後部座席はどうしても狭くなります。ボディサイズや重量に対して高出力エンジンが搭載される傾向にあり、実用性よりも運転する楽しさを味わうことに特化した車です。代表的な車には、トヨタ 86・レクサス LC・日産 フェアレディZなどがあります。

オープンカー


車の屋根部分を取り払い、代わりに幌や開閉可能な屋根を設けた車が「オープンカー」です。構造上4ドアは難しいため、ほとんどが2ドアクーペに近い形状で、2人乗りのものは「ロードスター」とも呼ばれます。
屋根がないことによる開放感と、風を受けて走る爽快感がオープンカーの醍醐味です。ただし車内は狭く、オープン時は屋根が車体後部に収納されるため荷室の使い勝手もよくありません。
アメリカでは「コンバーチブル」、ドイツやフランスでは「カブリオレ」、イタリアでは「スパイダー」と呼ばれ、意味合いはやや異なりますが、すべてオープンカーの別名と覚えて差し支えありません。オープンカーの代表には、マツダ ロードスター・ダイハツ コペン・ホンダ S660などが挙げられます。

バン(ワンボックスカー)


横から見た際にほぼ長方形の車は、ひとつの大きな箱に見えることから「ワンボックスカー」や「ワンボックスバン」と呼ばれます。エンジンを床下に配置した車の場合は、前席をなるべく前へ押しやることで乗員の快適性よりも荷室長を優先して確保していることが特徴です。運転席の前方にエンジンに配置した2ボックス形状のバンもあります。
高い積載性能を活かして、おもに大人数移動用の送迎車や荷物運搬車、福祉車両として用いられ、後席には人の乗り降りや荷物の積み下ろしに便利なスライドドアが備わります。代表的な車種はトヨタ ハイエース・日産 キャラバンなどです。

ミニバン


乗用に開発された大きな箱型の車が「ミニバン」です。広い客室と荷室に3列シートが備わり、6名以上の大人数移動が可能で、乗降性に優れたスライドドアも備わります。
以前のミニバンは商用ワンボックスカーを転用した簡素なものでしたが、現在は衝突安全基準の引き上げや静粛性の向上を狙い、エンジンを車体前方に配置した2ボックス形状のミニバンが主流です。そのため、室内長ではワンボックスカーに一歩譲ります。
「ミニバン」の名称は、アメリカでよく用いられる5m超のフルサイズバンと比較しての呼び名で、おおむね全長5m以下であれば大きさに関わらず「ミニバン」と呼ばれます。
代表的なミニバンは、トヨタ アルファード/ヴェルファイア・トヨタ ノア/ヴォクシー・ホンダ ステップワゴン・日産 セレナなどです。やや小型のトヨタ シエンタやホンダ フリードは「コンパクトミニバン」とも呼ばれます。

SUV


「SUV」は「スポーツ・ユーティリティ・ビークル」の略称です。SUVにおける「スポーツ」とはレジャーや趣味などを指し、SUVは多目的用途での使いやすい車を意味します。
客室の天井は高めで、後部には便利なハッチバックドアが備わり、大きなタイヤと高い車高によって凸凹した不整地の走行もこなせます。代表車種はトヨタ RAV4・日産 エクストレイルなどです。
トヨタ ランドクルーザーやスズキ ジムニーなど、悪路の走行性能に特化したものは「オフロードSUV」や「クロスカントリーSUV」などと呼ばれ、トヨタ ハリアーマツダ CX-5などの悪路走行よりも街乗りに適したものは、乗用車の特性とSUVの形状をかけ合わせたことから「クロスオーバーSUV」と呼ばれます。

コンパクトハッチバック(コンパクトカー)


「コンパクトカー」は厳密にはボディタイプを指す言葉ではなく、ボディ全長4m前後の車全般を指します。軽い車体と扱いやすいボディサイズは運転しやすく、小排気量エンジンによる維持費の安すさもコンパクトカーの大きな魅力です。
利便性が高いハッチバックドアを採用したコンパクトカーを選んでおけば、後席を畳んで大型の荷物も積めるため、日常的な使用の範囲であれば困ることは少ないでしょう。このような「コンパクトハッチバック」と呼ばれる車の代表は、トヨタ ヤリス・日産 ノート・ホンダ フィットなどです。そのほか、ホンダ フィットシャトルのように後部を延長したステーションワゴンのような車や、トヨタ ヤリスクロスのように最低地上高を高く設定したコンパクトSUVもあります。

軽自動車のボディタイプは?


「軽自動車」も正確にはボディタイプではなく、ボディサイズおよび車の分類を指す言葉です。とはいえ、現在は乗用軽自動車のほとんどがハイトワゴンやスーパーハイトワゴンといったハッチバック車となっているため、軽乗用車といえば「ハッチバックワゴン」といっても差し支えないでしょう。
軽自動車はエンジン排気量は660cc以下、ボディサイズは全長3.4m×全幅1.48m×全高2m以下、乗車定員4名以下と制限が多く、車としての性能は低い代わりに各種税金の安さが軽自動車の魅力です。
ハイトワゴンの代表は、ダイハツ ムーヴ・スズキ ワゴンR・日産デイズなど。さらに天井が高くつくられたスーパーハイトワゴンのダイハツタント・ホンダ N-BOX・日産 ルークスなどは乗車定員は4人であるもののミニバンも顔負けの使い勝手と快適性を誇ります。
そのほか、スズキ ハスラーやダイハツ タフトのような「クロスオーバーSUV」、スズキ エブリイやダイハツ ハイゼットカーゴのような「軽ワンボックスバン」などに加え、クーペやオープンカーも存在します。

ライフスタイル別の車の選び方


このように車のボディタイプによって最適な用途が異なります。それぞれの車がどんなシーンで便利に使えるかをライフスタイル別に紹介します。

通勤・通学

1人で運転することが多い通勤や通学なら、コンパクトで燃費のよい車を選びたいところです。短距離であれば軽自動車、長距離であればコンパクトハッチバックや小型のセダンが適しています。とはいえ通勤・通学が主目的で車が選ばれるケースは少ないため、クーペやステーションワゴン、小型SUVなども含めた日常生活や趣味と兼用できる車を選ぶのがベストといえます。

子育て・送迎・買い物

ミニバンは大人数が乗れ、チャイルドシートの利用やベビーカー、自転車の積み下ろしもしやすいため、日常生活のあらゆるシーンで便利につかえます。ただし車体が大きいミニバンは、その広さを持て余してしまうことも。乗車人数が4人以下で済む場合は軽自動車のスーパーハイトワゴンを選んでも、ほとんどミニバンと同じように使えます。

仕事

搬送業務には荷室が広く、たくさんの荷物を積めるワンボックスカーやステーションワゴンが適しています。積み込む荷物の量や大きさによっては軽ワンボックスカーでも十分に役割を果たしてくれます。仕事以外にも、長い道具を運ぶ必要があるウィンタースポーツやマリンスポーツにもワンボックスカーやステーションワゴンが活用します。

レジャー・長距離移動

2人以内の移動ならオープンカーやクーペを選ぶことで単純な移動が特別な時間に変わります。5人以内で目的地までの移動が主体なら、快適に移動できる中大型セダンがよいでしょう。6人以上での移動なら3列シートが備わるミニバンか大型SUVが選ばれ、アウトドアレジャーなどで使うなら悪路の走行性能に優れた4WDのSUVが適しています。

ボディタイプ選びのカギは乗車人数と荷室容量


ボディタイプ選びに大きく関わるのは乗車人数と荷室容量です。「大は小を兼ねる」とはいうものの、便利なミニバンや大型SUVはどうしても燃費代や税金、車両価格が高くなりがちです。また、セダンやコンパクトハッチバックのように軽快な走行も難しくなります。
このように、車には目的に応じた最適な形があります。ボディタイプの種類と特徴がわかればライフスタイルに応じた車選びがしやすくなるでしょう。

中古カーリースなら最適な車がすぐに使える

ニチゴカーリースは東京・神奈川・千葉・埼玉をはじめとする関東全域が利用対象の中古車カーリースです。購入や売却、車検の手間がかからないカーリースの特徴に加え、納車も早い中古車カーリースなら目的に最適な車がすぐに利用できるメリットがあります。
ニチゴカーリースでは、使い勝手がよいコンパクトカーやミニバン、軽ハイトワゴンのほか、趣味や業務に適したワンボックスカーなども取り揃えており、ファーストカーとして日常生活や通勤・通学に利用することも、セカンドカーとして所有している車の補助に利用することもできます。
3カ月までのご利用なら初期費用が含まれたお得なパック料金を用意しているため、短期出張の間の移動手段や、レジャーシーズンだけ趣味用の車を利用するといった多用な使い方が可能です。ニチゴカーリースは所有だけではまかなえない、より柔軟な車の使い方をご提案しています。

購入やリースの際には、車の使用目的を明確にしておくことが大切です。それでも車選びに迷ったら、便利なハッチバックドアが備わる車を選んでおけば日常的な使用で困ることは少ないでしょう。

執筆者プロフィール
伊藤友春
2016年より自動車専門ライターとして活動開始。自動車保険・法律・モータースポーツなど、自動車に関わる幅広い記事やコラムを執筆。

※本記事は2022年12月19日時点の情報で掲載しています。また記載内容については一般的な情報に基づいて作成しており、当社がその内容を保証するものではありません。

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